今回は、『The Last of Us(ラストオブアス)パート2』の紹介になります。
最初にお伝えしておきますが、今回のレビューはネタバレを含んだレビューとなっております。
大枠の流れですが、
- 『ラスアス2』はオススメか?
- 難易度
- ストーリーの考察
この流れで紹介していきます。
1・2についてはネタバレなしで。
3.ストーリーの考察から、ネタバレを含んだ考察になるので、購入検討している人やプレイ中の人はご注意ください(スペースはしっかり開けておきます)。
【目次】
▪結論『ラストオブアスパート2』はおすすめか?
▪今までにないゲーム体験
▪心をえぐるストーリー展開
▪それでも名作と思った理由
▪難易度はそこまで高くない?
▪ネタバレあり・このゲームの考察
・「蛾」について
・プレイ中に感じた「嫌悪感」について
▪まとめ
【結論『ラストオブアスパート2』はおすすめか?】

まず最初に結論から申し上げます。
『ラストオブアスパート2』は……
非常におすすめできます。
ただ、覚悟は必要です。
このゲームは、「今までにないゲーム体験ができるが、最悪のストーリー展開が心をえぐる」という結果となりました。
クリアする頃には放心状態になっていることは間違いないです。
【今までにないゲーム体験】

では、「今までにないゲーム体験」から説明していきます。
通常のゲームでは、「主人公に感情移入させることで、ゲーム体験の没入感を深くする」という手法をとります。
しかし、『ラストオブアスパート2』は全く違う手法をとりました。
主人公がプレイヤーの感情移入を拒むような行動をとります。
メインの主人公となるエリー。
今回の作品のテーマは「復讐」ですが、その復讐の度合いが凄まじく、エリーは復讐に関わる”相手の全てを壊して”いきます。
あまりの凄まじさに、「もうやめてくれ!」と叫びたくなるほどで、嫌悪感すら感じさせます。
【心をえぐるストーリー展開】

次に、「心をえぐるストーリー展開」についてです。
今作では、エリーの復讐に焦点が当てられてますが、復讐相手であるアビーも主人公となっており、アビー視点の物語も用意されています。
この2人のプレイを進めていくと、ある疑問にぶち当たります、
「アビーの方が主人公にふさわしいのではないか?」と。
アビーもまた、復讐に囚われた主人公でありますが、目的の人物以外の相手を壊すような事はありません。
むしろ、義理人情に厚く、自分の命を救ってくれた人物が敵だったならば、その人物も命懸けで守ります。
確かに、今作の主人公はエリーです。
しかし、プレイを進めれば進めるほど、メインの主人公エリーの行動に疑問をもち、復讐相手のアビーに感情移入せざるを得ない展開となります。
これに心をえぐられました。
おそらく、プレイする誰しもが……
ストーリーがツラい。
と思うのは、これが要因していると思います。
アビー編が長いという批判もありますが、従来のゲームであれば、感情移入する相手ではないので、そこにストレスを感じている部分も多分にあると思います。
【それでも名作と思った理由】

けど不思議なのは、
「こんなにツラいのに、名作である」
と、思ってしまう自分がいるんです。
それは何故か?
繰り返しますが、この作品のテーマは「復讐」です。
しかし、それはあくまで側面的なテーマであり、
本質は、エリーとアビーの”赦し”を描いたストーリーにあると私は感じています。
復讐に囚われた2人の苦悩・絶望・後悔・嫌悪・暴走……
ありとあらゆる負の感情の中に、わずかに残った”相手を赦す”という希望ともいえる心をどのようにして取り戻すのかが生々しく描かれています。
だからこそ、プレイヤーの心は揺さぶられ、混乱し、嫌悪し、そしてその2人の主人公に赦しが得られるように願ってしまうし、そうさせようとプレイしてしまう。
こんなゲーム、今までプレイしたことありません。
この体験は、実際にプレイしないと絶対に味わえないです。
【難易度はそこまで高くない?】

難易度についても簡単に触れておきます。
『ラストオブアスパート2』のゲームジャンルは「サバイバルアクション」で、3人称視点で主人公を操作していきます。
はっきり言って、かなり死ぬと思います。
敵の数も多く、一撃でやられる敵もいるので、ガンガン死にます。
それでも★3.5にした理由は、やられた直前に復帰できるから。
オートセーブが裏でずっと走ってるので、直前から復帰できます。
あと、弾薬や資材が多く配置されているので弾切れになることは少ないですね。
そう言った点も含め、難易度はそこまで高くないと判断しました。
もちろん、難易度の選択もできます。
難易度の話ではないですが、個人的には武器の改造を行う際の映像は大好きでした。

【ネタバレあり・このゲームの考察】
ここまでは、ネタバレなしで感想と考察をしましたが、ここからはネタバレありでほんの少しだけ考察していきます。
⇩スクロールしてね⇩
『「蛾」について』

『ラストオブアスパート2』は、プレイを始めると「光に群がる蛾」の画面がロード画面になります。
これについての私なりの解釈ですが、
「蛾」は復讐などの負の感情に囚われた人々であり、
「光」はそれを開放する希望のようなものと解釈しました。
そのため、光に群がり続ける蛾は、自己を開放する希望のようなものを求め彷徨い続ける……。
エリーとアビーに限って、この光は「赦し」だったと思います。
この映像をロード画面に置いたのは、それこそが『ラストオブアスパート2』で描かれている本質だからだとも感じます。
また、エリーが最後に手放すジョエルのギターのポジションマークにも「蛾」が刻印されています。
これは、
心が解放されたエリーに、もはやジョエルの遺品は必要なくなった。
そのことを、ギターのポジションマークに刻印された蛾をアップにすることで、ロード画面の蛾と一緒であることを暗に示した。
と、解釈しました。
『プレイ中に感じた「嫌悪感」について』

先にも話しましたが、『ラストオブアスパート2』は主人公のエリーでプレイすればするほど嫌悪感を覚えます。
復讐が凄まじいからです。
ではなぜ、これほどまでにプレイヤーに嫌悪感を感じさせたのでしょうか?
これは、『ラストオブアスパート2』を通じて、
復讐の行き着く先は、何も生まないし残らない。
という強烈なメッセージをプレイヤーに感じさせたかったのではと思います。
事実、エリーとアビーには何も残りませんでした。
復讐に駆られ暴走したエリーの仲間は死に、愛する人はエリーのもとを去りました。
さらに、戦いによって2本の指を失い、もはや満足にギターを奏でることすらできなくなっています。
一方、復讐を成したアビーも、エリーによって仲間をすべて失います。
ただ、アビーは、エリーよりも赦しの心を先に得たことが幸いしたのか、自分を助けてくれた命の恩人の1人だけが、かろうじて残るという結果になっています。
この強烈なメッセージを伝えるために、『ラストオブアスパート2』を作ったとしたら、開発元であるNAUGHTY DOG(ノーティー・ドッグ)は、物凄い覚悟でこの作品を世に出したと思うんです。
いくらゲームとは言え、生々しすぎるんですよね。
その為か、たぶんこのゲームを途中でやめてしまう人も多い気がします。
評価が割かれる要因も、ここにあると感じました。
【まとめ】

とにかく物凄いゲーム体験をさせてくれた『ラストオブアスパート2』。
発売3日間で、全世界400万本を突破するというとんでもない!結果になっています。
ただ、追加ダウンロードコンテンツや続編は無いと考えます!
『ラストオブアスパート2』を通じて、物語が完全に完結しており、続編に引き継ぐ要素が無いからです。
また、「復讐は何も生まないし、残らない」という今作の強烈なメッセージに続く内容も無いと考えます。
『ラストオブアスパート2』を完全に終わらせるような展開をさせたNAUGHTY DOG(ノーティー・ドッグ)。
その”覚悟”が、今作の評価を大いに沸かせたと感じましたね(^^)
今回はここまでです!!
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